「意思」と「意志」、どちらも読み方は「いし」で、意味もなんとなく似通っているイメージがあります。そのため、どんな場面でどちらの漢字を使えばいいのか、悩んでしまうことも多いですよね。
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「意思」と「意志」の違い
どちらにも共通する「意」という漢字には、「こころ・おもう」という意味があります。それを踏まえたうえで、「思」と「志」の意味の違いに注目してみましょう。
意思
「意思」というのは、読んで字のごとく「思い」のことです。つまりその決意の強さや明確な考えなどは関係なく、ただ単に「心に思い浮かんだこと、考えたこと」という漠然とした思いや考えのことを指します。
例えば、
「本人の意思に任せる」
「そういった意思はない」
といった使われ方をするのが一般的ですね。「確固たる強い気持ち」というわけではなく、「気持ち、思い、考え」を大まかに言い表すときに使う言葉、というわけです。
意志
「志(こころざし)」は「こうしようと心に決めたこと」という意味です。つまり漠然とした思いや考えを表す「意思」とは反対に、「意志」は「物事を成し遂げようとする強い気持ち、前向きな気持ち」のことを指します。
例えば、
「確固たる意志」
「意志を強く持つ」
「意思」と「意志」の使い分け
・「私は転職の意志がある」
例えば、上のような例文の場合はどうでしょう。「転職の意思がある」のほうでは、ただ漠然と「転職したいな、でもどうしようかな」というニュアンスが強いですよね。具体的に言えば、ネットやフリーペーパーで「今ってどんな求人があるのかな?」と調べてみている段階、といったイメージ。
それに対して、「転職の意志がある」のほうは、「転職は決定事項」というニュアンスが強くありませんか?すでに実際に転職サイトに登録したり、ハローワークに通ったり、面接に行ってみたり、はたまた辞表をデスクの引き出しに忍ばせていたり…という段階の話なのかな、というイメージですよね。
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まとめ
「意思」と「意志」の違いをまとめると…
・強い決意のある積極的な思いや考えのこと→「意志」