材料も見た目もほぼ同じ、なのに呼び方が違う…。
そんなスイーツの代表格とも言えるのが、「ムース」と「ババロア」。

確かにこれはわからない!

「おいしそうなムース!」と思ったらババロアだったり。

確かにムースとババロアを、見た目だけで見分けるのは難しいわ。

でも決して、同じ食べ物というわけではないのよ。

じゃあどこが違うんですか?

ムースとババロアの違い、それは「ゼラチンを使っているかどうか」という点よ。
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ムースとババロアの違い

ムースとババロア、どちらもフランス生まれのスイーツなのよ。

あ~確かに、名前がそんな感じしますね。

ムースはフランス語で「泡」、ババロアは「バイエルンの」という意味なのよ。

バイエルンって、ドイツじゃなかったですか?

なんでそんな名前になったのかも、気になりますね。
ムース
ムース(Mousse)という言葉の意味は、フランス語で「泡」。
つまり「ムース」とはその名の通り、泡立てた生クリームや卵白(メレンゲ)に、砂糖や香料などを加えて冷やし固めたものを指しています。

あっ!
そういえば、泡で出てくる整髪料なんかも、ムースって言ったりしますね。

そう、ムースの基本は「泡」。
だからムースは、ババロアに比べて口当たりが軽くふわっとしているものが多いの。

最近ではゼラチンなどが使われたムースもあるけれど、本来のムースにゼラチンは使わないわ。
ババロア
ババロアもムースと同じくフランス発祥ですが、フランス人シェフがドイツのバイエルン王国の貴族のために作ったことから、「バイエルンの」という意味の「ババロア」という名前になったと言われています。
ババロアは卵や牛乳に砂糖、ゼラチンなどを加えて、型に入れて冷やし固めたスイーツ。

ババロアもムースのようにメレンゲを加えたりすることはあるけれど、ゼラチンを使って固めるというのが、ムースとの大きな違いよ。

ゼラチンで固めるとなると…
材料的にも、ババロアは「プリン」に近いってことですね。

…というか、じつは市販されているプリン、あれはほぼ「ババロア」と言っていいわ。

プリンは本来であれば蒸し料理。
加熱することで、固めるスイーツなの。

だけど「混ぜて冷やすだけで作れるプリン」や、市販のプルプルしたタイプのプリンは、ゼラチンなどのゲル化剤を使って固めるのよ。

ババロアがプリンに近いんじゃなくて、プリンがババロアに似せてるってことですね…!
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ババロアとパンナコッタの違い

そうだ!
最近、ババロアによく似たスイーツを発見したんですよ。

えーっと…なんてスイーツだったかな…。

あっ!たしかパンタコッテ!!

…パンナコッタのことかしら?

…そっ、それです!

パンナコッタはイタリア語で「加熱した生クリーム」という意味のスイーツね。
パンナコッタはムースやババロアとは違い、イタリア発祥のスイーツです。
材料は牛乳、砂糖、ゼラチン、生クリーム、ゼラチンと、ババロアとほぼ変わりません。
しかし名前の通り、パンナコッタはババロアよりも生クリームをたっぷりと使っているのが特徴。

パンナコッタは生クリーム多めだから、味が濃厚でしっかりしているわ。

とは言え、レシピによってはパンナコッタくらい濃厚なババロアもあるから、結局は作った人がなんと呼ぶか次第ね。

フランス料理店やフランス系の洋菓子店では「ババロア」、イタリア料理店やイタリア系の洋菓子店では「パンナコッタ」と呼ばれることが多いわよ。
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まとめ
近年では、ゼラチンを使うムースやメレンゲを加えたババロアもあり、その境界線は曖昧なものとなっています。

フランスでも、ムースとババロアの定義については、議論になることがあるそうよ。

日本でいう「ぜんざい・お汁粉論争」みたいなもんですね。