年齢を表すときには、「〇歳」もしくは「〇才」と書きます。どちらも同じ「さい」ですが、この2つの違いはいったい何なのでしょうか。
年齢が小さい子供の場合は「才」を使い、大人には「歳」を使う…というイメージもありますが、じつは間違いなんです。
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「歳」と「才」の違い
「歳」と「才」の違い、それは「歳」は正式な表記で、「才」は「歳」の代用漢字だという点です。
「歳」
「歳」という漢字には、「1年・時間の経過・月日」という意味があります。1年の終わりを「歳末」、月日のことを「歳月」という言葉で表すことからも、よくわかりますね。
つまり本来、年齢を表す場合に使うのは、「〇歳」が正式な表記。
公文書やきちんとした形式の書類の場合は、「才」ではなく「歳」を使ってください。
「才」
「才」という漢字は、「才能」や「天才」などに使われていることからもわかるように、本来は生まれつきの能力や性能のことを意味する漢字であり、年齢や月日を表すような意味は一切ありません。
「才」は年齢を表すときにのみ、「歳」の代用漢字として使われているのです。

どうして、「才」の字が代用漢字として採用されたのかな?

それは画数が少なく簡単で、小学生でも習うからです。
「歳」という漢字は13画もあり、書く際には時間がかかりますし、学校で習うのも中学生になってから。しかし年齢というのは、生活の様々な面で書く機会がありますよね。
そこで、画数が多く難しい「歳」に代わって、画数が少なく同じ「サイ」という読みをする「才」が、代用漢字として使われるようになったのです。

ただしあくまでも、年齢を表す時に限定した代用漢字ですからね。
「才月」とか「才末」のような使い方はできないので、気を付けてください。
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「歳」と「才」の使い分け
「歳」と「才」を使い分けるポイントは、正式な書類かどうか、という点のみです。
公文書など正式な書類や、仕事上の重要な書類などに関しては、「歳」を使うことをおすすめします。しかしメモ書き程度のものや、個人的な書き物の場合には、「才」でも全く問題ありません。
「才」=「歳」というのは、今では一般的に広く浸透しているので、よほどのことがない限りは、「歳に書き直してください」なんて言われることはないはずです。公文書であっても、「才」で記載されている機関もありますし…。
ただ、やはり「万が一にも、違うと指摘されるのが嫌だ」という場合には、どんなケースでも「歳」を使っておけば、間違いはありません。
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まとめ
「歳」と「才」の違いをまとめると…
・「歳」の代用→「才」

「歳」「才」以外にも、日常的に代用されている漢字ってありそうだね。

例えば「包丁」なんかもそうですよ。正しくは「庖丁」ですが、「庖」という漢字は常用外となっているので、一般的には「包」が使われています。

ちなみに「庖」という漢字は、「台所」という意味ですね。

へぇ!
なんで「包む」なんだ?って思ってたけど、そういう理由だったんだ。