日本に生息する危険生物【毒ヘビ】

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近代では日常的に野生動物と接することは少なくなりましたが、だからこそちょっとした油断が危険を招きます。

日常に潜む危険な動物の一つ、それはヘビ

日本には10数種類のヘビが生息していますが、その中で、気を付けるべき毒ヘビは3種類。

それぞれの毒ヘビの特徴をしっかりと把握しておくことで、アウトドアなどで危険な目に合う確率はグッと下がります。

 

 

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マムシ(ニホンマムシ)

日本国内で最も有名かつポピュラーな毒ヘビであるマムシ。

年間3000人ほどがマムシによる被害に遭っており、そのうち数名~十数名が命を落としています。

日本の毒ヘビの中で最も被害を出しているのは、間違いなくマムシです。

 

マムシの毒性

マムシの毒性の強さは、日本国内ではヤマカガシに次ぐ第2位。

マムシの毒の大部分は出血毒で構成されており、体内に入るとたんぱく質を溶かしてしまうため、あらゆる血管で出血が起こります。

患部は腫れ上がり激痛が襲い、場合によっては内臓機能にまで影響を及ぼして、死に至ることも。

また命は助かっても、筋肉の壊死などにより重い後遺症が残るケースもあります。

 

 

マムシの生息地

マムシは南西諸島を除いた日本全土に生息。

ネズミ、カエル、トカゲなどを主な食糧とするため、山や森林、川・池・田んぼなどの水辺、草むらや民家の周辺など、あらゆる場所に出没します。

特に何かの隙間やじめじめした場所を好むので、石の下や木の根の陰、普段使わない倉庫や用具入れなどに潜んでいることもあるので注意が必要です。

 

マムシの見た目の特徴

マムシは見た目の特徴が多いので、他のヘビと見分けるのは簡単です。

体長は40㎝~80㎝ほどと短めですが、胴回りは太く、ずんぐりとした体形が特徴。

さらに頭の形はクサリヘビ科のヘビ特有の三角頭で、全身に銭形模様があります。

体色に関しては個体差によりばらつきがありますが、日本本土において三角頭でずんぐりしたヘビと言えばマムシしかいません。

特徴

頭の形

三角

目の瞳孔が縦長(日本の他のヘビはまん丸)

体色・模様

茶色に黒っぽい銭形模様

体形

首は細いが、胴は太くてずんぐりしている

ツヤはあまりない

 

マムシの危険性

「マムシはこちらが手を出さない限り攻撃してこない、臆病な性格」とよく言われます。

それ自体は間違いではないのですが、問題は我々がマムシと遭遇してしまうシチュエーションですね。

マムシは夜行性なので、基本的に昼間、その辺を歩いているところに遭遇する…ということは稀です。

人間とマムシとの接触が多いのは、「何かの陰に隠れているマムシに意図せず近づいてしまう」ケース。

例えば、マムシがいる岩陰の隙間に手を入れてしまったり、木の根の陰にいるところをうっかり踏んでしまったり。

そういった場合、マムシは身の危険を感じて攻撃を仕掛けてくる可能性が高いです。

 

筆者は以前、庭の落ち葉を掃除していた時に、落ち葉の下に隠れていたマムシに遭遇したことがあります。
落ち葉と一緒にマムシを箒で掃ってしまったことで、マムシは身の危険を感じたのか、こちらに向かって臨戦態勢を取りました。
幸い噛まれることはありませんでしたが、もし気付かないまま踏んでしまっていたら、危なかったでしょう。

 

 

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ヤマカガシ

毒ヘビとしてはあまり知名度のないヤマカガシ。

じつは1972年に死亡事故が起こるまでは、毒があることを知られていませんでした。

しかしその毒性はマムシやハブよりも強く、日本一強力な毒を持つヘビなのです。

 

ヤマカガシの毒性

ヤマカガシの毒は出血毒の一種で、傷口から体内に入ると止血機能が作用しなくなり、皮下や内臓、粘膜などから出血を引き起こします。

最悪の場合は脳出血や腎不全などで死に至ることも。

噛まれた時点では傷口が腫れる等目立った症状はおこりませんが、ヤマカガシの毒はマムシの3倍、ハブの10倍とも言われているので、噛まれた場合は1秒でも早く病院で適切な処置を行わなければなりません。

 

また、ヤマカガシの毒は毒牙から注入されるものだけではありません。

ヤマカガシは首のあたりに毒腺を持ち、食べたヒキガエルの毒を貯めて、危険を感じると噴射します。

万が一目に入った場合は失明の恐れもあるので、この場合もすぐに病院へ行ってください。

 

 

ヤマカガシの生息地

ヤマカガシは北海道と沖縄以外の、日本全国に生息しています。

田んぼや畑、林など、主食となるカエルの多い場所を棲み処としているため、山間の民家や緑の多い公園などにも出没。

目にすることは少ないですが、とても身近にいるヘビなのです。

 

ヤマカガシの見た目の特徴

ヤマカガシの体長は70㎝~150㎝。

マムシやアオダイショウなどに比べると、細くスリムな体つきをしています

ヤマカガシを見分ける一番のポイントは、色と模様。

基本はオレンジに近い褐色と黒色の市松模様のような斑紋

日本に生息するヘビの中では派手な部類に入るので、ぱっと見で「ヤマカガシだ!」と判断することができます。

ただし、ヤマカガシ地域や固体によって体色や模様に大きな差があります。

前身真っ黒の個体などは識別がしにくいため、様々な特徴を総合的に見て判断しましょう。

 

特徴
頭の形 丸い
体色・模様

オレンジに近い褐色と黒の斑模様

(暗褐色や黒い個体の場合も、よく見ると模様がある場合が多い)

体形 スリム
ツヤがない

 

ヤマカガシの危険性

毒性は日本最強のヤマカガシですが、無毒なヘビと思われていたことからもわかるように、死亡事故はこれまでで数件しか起きていません。

ヤマカガシはとてもおとなしく臆病な性格なので、人と遭遇しても自ら噛みついてくることはほぼありません。

また、ヤマカガシの毒牙は口の奥にある上に小さいので、万が一噛まれてしまっても毒牙が皮膚まで届かないことが多いのです

そのため、素手で捕まえようとして指先を噛まれたりしない限り、危険度は低め。

 

実際に筆者もヤマカガシとエンカウントしたことがありますが、向こうも人間におびえてすぐに逃げ出しました。
一度だけ火ばさみを使って捕まえたこともありますが、その時も威嚇などはほぼ無く、ひたすら逃げようとするだけでした。
とは言え、油断は大敵です!

 

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ハブ

ハブはマムシと並んで日本で有名な毒ヘビで、毎年50人前後がハブの被害に遭っています

近年では死亡事故になることはほとんどありませんが、治療が遅れたり対応を誤ったりすれば、命を落としてしまう可能性は十分にある危険なヘビです。

ハブの毒性

ハブの毒はマムシやヤマカガシと同じ出血毒。

毒性自体はヤマカガシやマムシよりも弱いですが、ハブは体が大きいので一度に注入される毒の量が多く、マムシに噛まれるよりも重篤な症状を引き起こすケースが多いです

噛まれると患部の腫れや強い痛みが生じ、細胞や血管の細胞が破壊されて、壊死や体内での出血を引き起こします。

すぐに血清を打てば死亡に至ることは少ないですが、命は助かったものの、筋肉の壊死等で重篤な後遺症が残ることも。

 

ハブの生息地

ハブの生息域は沖縄諸島と奄美諸島。

山や山林、草むら、川や池などの水辺、農地や民家周辺など様々な場所に出現します。

夜行性なので昼間に遭遇することは少ないですが、曇りや雨の日、日当たりの悪い場所などは要注意。

また、石垣の隙間や道端の草むらにいることも多いので、ハブの生息する場所で道を歩く場合は、真ん中を歩くようにするとより安心です。

 

ハブの見た目の特徴

ハブは体長100㎝~200㎝の大型のヘビ

しかしひと言でハブと言っても、日本には「ホンハブ」「ヒメハブ」「タイワンハブ」「サキシマハブ」の4種が生息しており、特徴も若干異なります。

しかし日本のヘビで「頭が三角」というわかりやすい特徴を持つヘビはマムシかハブしかいませんし、沖縄にはマムシはいないので、見分けるのは簡単です。

特徴
頭の形

三角

目の瞳孔が縦長

体色・模様 白または黄色をベースに、黒や褐色の網目模様
体形

スリム

(ヒメハブはずんぐりとしたマムシ体形)

目が細かい

 

ハブの危険性

ヘビというものは基本的に憶病な性格をしていますが、ハブは気性が荒く攻撃的な性格をしています。

好きで向こうから近寄って来ることはありませんが、うっかり彼らの間合いに入ってしまうと、飛び掛かって攻撃してくることがあります。

ハブと遭遇したらすぐに距離を取ってください。

 

毒ヘビに噛まれた時の対処法

毒ヘビに噛まれて死亡してしまう事例のほとんどは、処置の遅れからくるものです。

もしも毒ヘビに噛まれてしまったら、以下のように対処しましょう。

 

1.ヘビがまだ近くにいる場合、その特徴をしっかり確認する
2.ポイズンリムーバー等を使って毒を絞り出す(口で吸いだすのは、虫歯や口内の傷から毒が入る危険があるのでNG)
3.動くと血流が速くなり毒が回りやすくなるので、できるだけ安静な状態で人の手を借りながら移動するようにする(周りに誰もない場合は、患部をできるだけ動かさないように、激しく動かないようにそっと移動する)
4.病院(整形外科)へ行く

 

毒ヘビに噛まれた場合、どれだけ速く処置ができるかで、後遺症の有無が変わることもあります。

近くに誰もいなくて身動きが取れない…というようなケースを除けば救急車を呼ぶ必要まではありませんが、できるだけ速く病院に行きましょう。

 

 

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