「内容を正す」という意味で使われる、「修正」や「訂正」という言葉。同じ意味・同じ用途で使うように思われがちですが、じつはそれぞれに違った意味があります。
どんな場面で、どちらの言葉を使うのが適切なのでしょうか。
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「修正」と「訂正」の違い
特にビジネスシーンでは「修正」や「訂正」が使われる頻度が高いです。じつは間違えると相手に「失礼だ」と思われる可能性もあるので、きちんとした使い方を押さえておきましょう。
修正
「修正」という言葉には「間違いを正す」という意味もありますが、基本的には間違っている場合や不適当な場合に限らず、「改善する・改め直す」という意味で使われます。例えば、
この例文では、もともとの予定自体が「間違っているので正す」わけではなく、「予定が変更になったので、改めて予定を立て直す」というニュアンスで使われています。
このように間違いを正す場合だけではなく、方向性や考え方を変えることについても、「修正」という言葉を使うことができるのです。
訂正
「訂正」という言葉は、「間違いを正すこと」を意味しています。一見「修正」と同じように思えますが、訂正の場合は「明確に間違いがあるので正す」という点が大きな違い。例えば、
この例文のように、ハッキリとした間違いに対してそれを正す場合に、「訂正」という言葉が使われるのです。もし、
というような使われ方をした場合には、「伝えていた予定が間違っていたので、正しい時間を伝え直す」というようなニュアンスとなります。
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「修正」と「訂正」の使い分け
基本的には「修正」のほうが広い意味で使われるため、どちらを使えば良いのか判断に迷った場合には、「修正」を使っておけば間違いありません。
ただしビジネスシーンにおいては、「修正」と「訂正」、どちらのほうがより適切なのかは、使う場面や立場によって異なります。
「修正」を使う場合
もし自分が相手のミスを指摘する場合、「訂正してください」という言い方では、よりハッキリと間違いを指摘するニュアンスが強くなります。
「上から目線」という印象を与えてしまう可能性があるため、例えば上司や先輩、取引先の人が相手の場合には、「修正をお願いします」と言うほうが、柔らかく嫌みのない表現です。
「訂正」を使う場合
逆にもし自分のミスを相手から指摘された場合、「修正します」という言い方では、「間違ってはないはずだけど、そう言うなら直します」というような、ちょっと開き直った印象を与えてしまう可能性があります。
この場合、「訂正します」という言い方にすると、「きちんと誤りを認めて、直します」という印象が強くなるのです。
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まとめ
「修正」と「訂正」の違いをまとめると…
・明確な間違いを正す→「訂正」
「修」には「なおす、ととのえる」という意味が、「訂」には「文章や言葉の間違いを正す」という意味があります。それぞれの漢字の意味が頭に入っていれば、「修正」と「訂正」のニュアンスの違いも、より掴みやすいはずです。