普段何気なく使っている言葉が、じつは略語だったってことは良くありますよね。
しかし世の中には、皆さんが知らない意外な略語が存在します。
すでに一般化してしまった隠れた略語…あなたはどのくらい知っていますか?
スポンサードサーチ
重曹
料理や掃除に大活躍の重曹。
重曹の正式名称は「炭酸水素ナトリウム」で、別名「重炭酸ソーダ」というものです。
“重”炭酸“ソー(曹)”ダを略して、重曹。

重曹の曹って、ソーダのソーだったの!?

ソーダを漢字で書くと、「曹達」なんですよ。
スポンサードサーチ
押忍(オス)
押忍(オス、オッス)は、「おはようございます」を最初の”お“と最後の”す“だけに簡略化した挨拶です。
現在では朝の挨拶だけに限らず、武道での挨拶や、軽い返事などにも使われていますね。

オス!って、ただの掛け声だと思ってたわ…。

「おざーす!」よりさらに略されてるね。

ちなみに、「押忍」という漢字は「押して忍」から付けられています。
スポンサードサーチ
ダントツ
ダントツというのは、「断然トップ」の略語です。

「断然突出してる」で断突だと思ってたよ。

「断突」と表記されることもありますが、正しくは「断トツ」で、トツはカタカナなんですよ。

断トツはそれだけで「トップである」ことを意味しているので、「断トツで1位」や「断トツでトップ」という言い方は不適切です。
寒天
寒天はところてんを一度凍結させて乾かして作られるため、「寒ざらしところてん」を略して「寒天」と呼ばれるようになりました。
じつは寒天、外に捨てて乾燥したところてんを水で戻して使ってみたら意外とおいしかったという偶然の産物です。

どうして一度捨てたものを、しかもカラッカラに干からびたものを、もう一度食べてみようと思ったんだろうね。
スポンサードサーチ
ピアノ
音楽の授業で習ったことがある人もいると思いますが、本来「ピアノ」という言葉は、音楽用語で「弱い音」を表すものです。
楽器としてのピアノの正式名称は、「クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」。
意味はピアノ(弱い音)からフォルテ(強い音)まで出せるチェンバロ。

なぜ「ピアノ」の部分だけが名称として残ったんだろう…。
不思議。
レーザー
当たり前のように使っているレーザーという言葉ですが、じつは「Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation(ライト・アンプリフィケーション・バイ・スティミュレイテッド・エミッション・オブ・ラジエーション)」の頭文字をとったものです。
日本語に訳すと、誘導放出による光増幅放射。

頭文字をとる系の略語は、SNS(エスエヌエス)とかATM(エーティーエム)とかそのままアルファベットを読むものが多いけど、LASERはすごく語感も良くて完成度が高いね!

レーザーが略語だったなんて、元々知らなければ気付く人はいないレベルですね。
スポンサードサーチ
口コミ
口コミは何かの略語だろうなというのはわかっても、元の言葉が何なのかを知らない人は多いはず。
答えは「口頭でのコミュニケーション」を略して口コミです。

マスコミュニケーション、いわゆるマスメディア(テレビ・ラジオ・新聞など)を通じてのコミュニケーションの対比として生まれた言葉です。
Gメン
「万引きGメン」や「麻薬Gメン」など、考えてみれば「Gメン」って何?って感じですよね。
Gメンは「Government Men(政府の役人)」の略語。
元々はアメリカで使われていた隠語であり、政府からの特別捜査官を意味します。
ただし日本では、「専門的に取り締まりを行う人」という意味で使われることも多いですね。

子どものころは、Gメンの他にも「Aメン」や「Bメン」がいるものだとばかり思ってたよ。
割り勘
かかったお金を人数で均等に割って支払いをする割り勘は、「割り前勘定」の略語です。
ちなみに、割り勘というのは日本ならではの概念なんだとか。
海外では自分が注文した分を自分で払う、もしくは全額誰かが払って次回は別の誰かの支払いというパターンが多いようですね。

割り勘だと計算は楽だけど、私はやっぱり自分の分を各自で、っていうほうが好きだな~。

本藤くんは?

僕は大人数でお金を払うような場面に居合わせることがありません。
群れるのは嫌いなので。

(…ボッチなのか…。悪いこと聞いちゃったかな。)

群れるのが嫌いなだけですよ!
軍手
軍手の正式名称は「軍用手袋」。
今では屋外でのさまざまな作業用として使われていますが、元々は旧日本軍の兵士が使用していたことから、軍用手袋という名前が付けられています。

軍の人が軍手を使う…って、なんかイメージが無いなぁ。

軍手が生まれたのは江戸時代末期です。
元々は鉄砲を素手で触ってさびないようにという目的で作られたものだったんですよ。
カラオケ
何らかの造語であることはわかっていても、じつはカラオケが「空のオーケストラ」の略語だなんて、知らない人も多いのではないでしょうか。

元々は生演奏のオーケストラに対して、生演奏ではない録音の伴奏=カラオケという意味だったんです。

それが「録音の演奏で歌を歌うこと=カラオケ」という風に変わっていったんですよ。
超ド級
規格外を表す言葉「超ド級」ですが、ドは「Dreadnought(ドレッドノート)」という、イギリスの大型戦艦の名前を略したものです。
元々はドレッドノートを超える規模の戦艦を「超ド級戦艦」と呼んでいました。
現在では戦艦だけではなく、様々なものや事柄の規模や迫力の大きさを表現する時にも使われていますね。

えっ!じゃあ、「ド派手」とか「ド迫力」のドも、同じ由来なの?

いえ、それらの「ド」は「並外れた」という意味を持つ接頭語です。
ドレッドノート誕生よりもはるかに古い書物にも登場する言葉なので、ドレッドノートとは関係が無いですね。
まとめ
普段は略語とは気づかずに使っていても、私たちの生活にはこんなにたくさんの略語が浸透しています。
「何でもかんでも略すんじゃない!」というお叱りの声を耳にすることもありますが、今は違和感がある略語も、数十年後には「えっあれって略語だったの?」と驚かれる日が来るかもしれませんね。