「トゲアリトゲナシトゲトゲ」という生き物を知っていますか?どんな生き物なのか気になるよりも、まず名前のほうに意識を持っていかれちゃいますよね。
世の中にはこのように、インパクトの強い変わった名前の生き物たちがいます。なぜそんな名前になってしまったのか?という由来なども含め、珍妙を持つ生き物たちをいくつか紹介していきます。
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トゲアリトゲナシトゲトゲ
トゲありなのか、トゲなしなのか、トゲトゲしているのかどうなのか…ややこしすぎる「トゲアリトゲナシトゲトゲ」。トゲトゲと言うのはハムシ科の虫で、体全体にトゲが生えている昆虫です。
それがのちに、トゲのない種類のトゲトゲが見つかったため、それらは「トゲナシトゲトゲ」と名付けられました。
しかしさらに後になって、トゲナシトゲトゲに属するものの中でも、トゲのあるものを発見。そのため、それらは「トゲアリトゲナシトゲトゲ」と名付けられたのです。
その他の珍名生物
スベスベマンジュウガニ
名前から、どんな姿をしているのかがすぐに想像できる「スベスベマンジュウガニ」。その名の通り、体の表面はスベスベしており、お饅頭のようにまん丸な形をしているため、この名前が付きました。
ちなみにおいしそうな名前ではありますが、スベスベマンジュウガニには猛毒があるため、食べると死ぬこともあります。名前に「スベスベ」とか「マンジュウ」とか入れる前に、「モウドク」って入れてほしいですね。
ネズミキツネザル
ネズミ、キツネ、サルという動物の名前が3つも入っている「ネズミキツネザル」。ですがネズミでもキツネでもなく、サルの仲間です。
これもトゲアリトゲナシトゲトゲと同じような流れで、まずはキツネに似たサルがいたのでキツネザルと名付け、のちにキツネザルの中でもさらに小さい種類が見つかったので、それらをネズミキツネザルと呼ぶようになったのです。
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ブンブクチャガマ
生き物の名前には思えない「ブンブクチャガマ」。名前からはどんな生き物なのか想像がつきづらいですが、ウニの仲間の生き物です。
丸くてコロンとしている形が茶釜に似ていることからこの名前が付けられたと言われていますが…「ブンブク」の部分は必要だったのでしょうか。
オジサン
「オジサン」…年配の男性のことではなく、れっきとした魚の名前です。オジサンは顔にヒゲがあり、それがおじさん(年配の男性)に似ていることから、オジサンという名前が付けられました。
名前だけ聞くとあまりおいしそうな魚には思えませんが、実際には淡白な白身で、刺身やフライにして食べるとおいしいらしいです。
ニセクロホシテントウゴミムシダマシ
名前を聞いただけでは、もうテントウムシなのか、ゴミムシなのか、それに似た何かなのか、全くわからない「ニセクロホシテントウゴミムシダマシ」。こんなややこしい名前が付けられた流れとしては、
ブッポウソウ
一見すると、植物の名前かな?と思ってしまいそうな「ブッポウソウ」。名前の由来は、鳴き声が「ブッ、ポウ、ソウ」と聞こえるから、ということなのですが…。
じつはブッポウソウの鳴き声、「ブッ、ポウ、ソウ」ではありません。「ブッ、ポウ、ソウ」と鳴くのは、コノハズクという別の鳥。完全なる勘違いでつけられた名前です。
ドウガネブイブイ
イケイケなイメージを彷彿とさせる「ドウガネブイブイ」。コガネムシ科の昆虫で、銅金のような色形をしており、「ブイブイ」という音を立てて飛ぶ為、ドウガネブイブイという名前になりました。
ヨダレカケ
赤ちゃんの必需品、よだれかけが由来となっている生き物「ヨダレカケ」。水が嫌いで岩場で生活しているという、生態もちょっと変わった魚の名前です。
口の下に吸盤があり、これで岩場などに張り付いて生活しているのですが、吸盤が赤ちゃんのよだれかけのように見えたことから、ヨダレカケという名前が付けられました。
デスストーカー
変な名前というよりも、かなり犯罪臭の漂う怖い名前ですね。「デスストーカー」は世界一の猛毒を持つと言われているサソリ。
強力な毒を持っているのに加えて、非常に攻撃的で、狙った獲物はしつこく追い回すことから、この名前が付けられました。
じつは世界にいるサソリ1700種の中で、毒を持つものはたったの25種類。さらにその中で、人間が被害にあうケースの70%以上が、デスストーカーによるものだと言われているそうです。名は体を表す…を地で行っていますね。
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へんななまえの生き物の本
じつは珍名を持つ生き物を調べていくうちに、とても面白い本を見つけてしまいました。
それがこちらの「へんななまえのいきもの事典」
面白い名前の生き物たちが、コミカルなイラストつきで紹介されている本です。「名前から想像する姿」と「本当の姿」のどちらも載っていて、子供が読んでも大人が読んでも面白い。
著者の大渕希郷さんは他にも、動物の骨格を人間に当てはめて比較した「比べる骨格動物図鑑」や、動物たちの恋愛事情からその生態を紹介していく「どうぶつ恋愛図鑑」などを執筆。どれも通常とは異なる観点から動物たちの生態に切り込んだ本で、勉強嫌いの子でも夢中で読める本です。