野菜の名前を漢字で書くと、読み方が難しくなるものがあります。一体なぜそんな漢字なのか?ということも踏まえつつ、読み方の難しい野菜の名前を紹介します。
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読み方の難しい漢字
玉蜀黍(トウモロコシ)
元々日本には中国から伝わった「モロコシ」という植物があり、これに「蜀黍」という字を当てていました。蜀は昔の中国の都市名、黍はイネ科の植物のことを表しています。のちにポルトガル人の手によってモロコシによく似た植物が日本に持ち込まれた際、「唐のモロコシ」ということで「トウモロコシ」と名付けられました。(「唐」には外国から来たもの全般の意味もあった)
本来なら漢字で書くと「唐蜀黍」となるはずなのですが、唐は昔の中国の呼び名でもありややこしいので、玉(粒)が美しく並んでいる様子から「玉蜀黍」と変化しました。
大蒜(ニンニク)
「蒜(ヒル)」とはネギやにんにくなど、食用となるユリ科の植物の呼び名。あまりメジャーではないですが、食べられる野草に「野蒜(ノビル)」などありますよね。にんにくは野蒜やネギなど他のユリ科の食用植物に比べて大きいので、区別するために「大」という字がつけられたと言われています。
辣韭(ラッキョウ)
「辣(ラツ)」は「辣油(ラー油)」などにも使われるように、唐辛子や生姜のような辛さを表す漢字です。そして「韭」はニラのこと。ニラもらっきょうも同じネギ属の植物なので、「辛くてニラに似た植物」ということで、「辣韭」という漢字が当てられました。
慈姑(クワイ)
漢字をそのまま読むなら、「慈しむ姑(しゅうとめ)」ということになります。これはクワイの形が「姑が子供を慈しんで乳を与えている姿に似ている」というところから来ているそうです。
独活(ウド)
「ウドの大木」などの慣用句でも使われるあのウドです。ウドの茎はとても柔らかいため、風もないのに独りで動いている(活動している)ように見えたことから、「独活」という漢字になったと言われています。